所報6月号
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TPPや消費税及び社会保障、エネルギー政策の問題などに結論を出し、早急に人口減少時代を乗り切る経済システムを確立しなければならないと思うところでございます。 私は一昨年、会頭に就任した際、「改革への挑戦」を任期3年間のスローガンとして掲げました。昨年度は取り組みの第一歩として、広く会員の皆様から直接、生の声を聞こうと、全会員訪問キャンペーンを実施し、私も200社あまりの会員を訪問させていただきました。それぞれ、工夫され、独自のスタイルで自信をもって商売されている会員の皆様には、頭が下がる思いでございました。また、当会議所の機関誌やホームページにつきましても、出来るだけ会員が参加できるものへと改善をいたしました。ぜひ、多くの会員の皆様方に、ご利用をいただきたいと存じます。毎月発行の所報では、「松山の風」というページを設け、会頭、副会頭が順番で寄稿をしております。また、ホームページでも「Chairman'sNoteBook」で週一回のペースでコメントさせていただいております。反応は今ひとつですので、皆さん方のご意見をどんどんお願いしたいと存じます。もう一つの商工会議所の目的といたしまして、地域を対象とした活動への取り組みも大きな役割の一つであります。特に、8月10、11、12日に開催いたします松山まつりでございますが、今年は、おどりやすいように千舟町一本にコースの変更をしたり、青年部の皆様のご協力をいただき、城山公園でのイベント開催などリニューアルを予定しております。皆様方も積極的にご参加をお願いいたします。 さて、本日の記念講演の講師には「決断できない日本」の著者であるケビン・メア氏をお招きしました。私はこの本を読んで、正直、大きなショックを受けました。一つは、報道記者の問題でございます。今まで、あまりにも、一面的な報道に対して疑問を持たなかった自分に嫌気がさすほどでございました。二つ目は、ケビン・メア氏が、日米安保と沖縄の基地問題で何事も本音で語り、直球勝負でのぞんでいる姿に感動をおぼえました。このような方が、アメリカの国務省を離れられたことは、日本にとって大きな損失ではないかと感じております。 今、我が国の国会では、社会保障と税の一体改革について議論されております。その中で、消費税は社会保障に使うとされていますが、それでは、膨大な財政赤字は何をもって解消していくつもりでしょうか。原発についても、今年の夏までの稼動は難しいようでございますが、政府は、停電により国民が痛い目にあって世論が変わるのを待っているのではないかと勘ぐりたくなります。一方、即時廃止を訴える原発反対論にも問題があると思います。ドイツでは10年かけて脱原発と言っている状況の中で、日本が即原発廃止でやっていけるとは考えられません。このように誰もが、世論やマスコミを気にして、本音で議論しようとしなければ、問題は解決しないのではないでしょうか。 このような状況の中で、本日、アメリカ国務省の日本部長として、日本の政策決定の過程を長年外側から見て来られたメア氏の講演から、日本経済が長い景気低迷を脱却するヒントをいただけるのではないかと期待しております。 最後になりましたが、当会議所の創立記念日である5月3日は、会員の団結を強力なものにすることを目的に定められました。130周年という節目を迎え、商工会議所設立の時に思いを馳せ、本日を契機に、当会議所会員が一層団結して「改革」への一歩を踏み出さなければならないと考えるところでございます。 本日、ご臨席いただいた皆様方に対しましては、私共商工会議所活動への、より一層のご支援、ご協力をお願いいたしますとともに、今後のご健勝とご発展を祈念申しあげ、開会のご挨拶とさせていただきます。特集特集3式辞を述べる白石会頭
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