所報4月号
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▲冨吉所長 (ジェトロ・ジャカルタ事務所)の説明 ジェトロ・ブリーフィング 4月8日(月)から13日(土)の6日間、白石会頭を団長に、インドネシアへ経済視察団を派遣しました。ジェトロ・ジャカルタ事務所、現地に進出している日本企業、日本の商社が開発・運営する工業団地などを訪問しました。①人口が2億4千万人、世界4位②国土面積192万K㎡、世界16位③GDPが8,465億ドル(2011年) 世界16位④一人当たりのGDPが3,563ドル (2012年)①世界最大の島嶼国:東西は北米を超える 広さがあり、1万3千を超える島々で構成 され、そのひとつのジャワ島(国土面積約 7%)に総人口の約6割が集中している。 国土が広すぎるため、物流確保が不可欠。②寛容性と多様性:総人口の約89%、約 2.1億人という世界最大のムスリム国 家でありながら、イスラム教は国教では ない。また、1,128の民族、745 の言語があるといわれている。③廉価で豊富な労働力:就労人口は、毎年 2〜3百万人増加。就労者の3割強が、 1週間の労働時間が35時間未満の不完全 就労者。法定福利費については、明確な 法律の規定がないので、各社で基準を決 め、対応する必要あり。④豊富な資源:天然ガスや石炭など天然資 源は豊富で、日本もニッケルなど多くの 資源を輸入している。<インドネシアの経済> インドネシアの実質GDP成長率は、 リーマンショック時の2009年でも 4.5%で、その後6%台の安定した成長 を続けている。内需型の経済。外国からの 直接投資は年々増加しており、国別では、 シンガポールに次いで、日本は2位。 日系企業の9割強がジャワ島に集中している。自動車、2輪車、建設機械、電機の各メーカのほか生活用品、教育、飲食、食品・飲料など多岐にわたる。 2輪はインドネシアのシェア99%、自動車は95%を日本製が占めている。特に、自動車国内販売台数は、2010年から3年間連続して増加し、昨年は100万台を超えている。 また、家電は、シャープが白物に強い。エアコンの普及率は5%(ホテル、オフィスビルのみ)。テレビ・携帯は韓国勢(LG,サムスン)が強い。 中間所得層(年間世帯可処分所得US$5,000〜35,000)が2000年以降は増加している。低所得者層は減少し、貧困率指標も低下している。今後、中間所得層が増え、2020年には1億9千万人(全人口の73.1%)に達すると予想されている。日本のブランドが浸透しており、さらに親日的であることからも、日本企業にとって消費者をつかまえやすい市場といえる。○交通(交通渋滞の深刻化)、エネルギーイン フラ(電力・ガス安定供給不安)の両面で不足。○法的不透明性、低い予見可能性(税制、 通関、労働で場当たり的なルール変更) インドネシアの概要 インドネシアの特徴 日本企業の進出動向 消費市場として ビジネス環境 企業視察 白石団長所感▲視察参加者(三浦インドネシア) ジャカルタ近郊の工業団地にある住友建機インドネシア、三浦インドネシアなどを視察した。いずれの企業も、インドネシアへ進出したのは、世界4位の人口を有し、内需型で高い経済成長を続けるその高い市場性を見込んでのことで、これらの工場は、ASEAN諸国への製品供給拠点ともなっている。 今回の視察は、愛媛県商工会議所連合会の主催事業のため、当所以外の商工会議所からも多くの参加がありました。また、愛媛県からは中村知事にご参加いただき、官民一体となってインドネシアの政府、企業に対し愛媛の企業のPRを行いました。特に、現地企業との商談会では、現地から54社の企業が参加され、愛媛県の企業9社とビジネスマッチングを図りました。 インドネシアの市内は慢性的な交通渋滞となっていますが、渋滞要因となっている2輪車、4輪車のほとんどが日本製でした。インフラ整備の必要性を感じる一方、内需主導型経済による成長が著しく、多くの日本企業にとって魅力的な市場であると確信いたしました。 今後、当所としては、海外の最新事情を提供する国際ビジネスセミナーや個別相談会の開催をはじめ、海外進出やその予定がある企業を中心に海外情報交換会などを実施し、企業のグローバル化をサポートします。インドネシア経済視察報告会議所の動き12

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