所報6月号
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( 垣生地区の企業に対するアンケート調査から )地域の自主防災組織と企業の連携の取り組みがなされている垣生地区の会員企業等を対象にアンケート調査を行いました。<調査概要>[調査対象]松山市垣生地区所在の会員企業等97社[調査期間]平成25年1月15日~2月12日[配布回収]調査票配布:97社、回答:42社(回収率43.2%)① 地震・津波、河川氾濫等、災害発生に対する認識は高いものの、防災対策(防災訓練、連絡網整備) や建物の耐震化への 取り組みは進んでいない。② BCPについては、策定済の企業は1割に満たず、「策定中」「防災計画で対応」のところを含めても、全体の1/4に過ぎない。③ 地域の自主防災組織の活動に対しては、3/4以上の企業が支援できることがあると回答しており、 防災分野の地域貢献に 対して積極的な姿勢が伺える。 防災分野の地域貢献・地域連携の具体的な方向は、多種多様であり、企業としては「自社は何ができるのか」という視点から、企業の持つ資源を点検する必要があります。また、地域で暮らす高齢者など災害時に手助けを必要とする人に対して、地域全体で支援する方法を考える必要があり、地域の自主防災組織から企業への期待は大きなものがあることからも、地域の防災活動に協力することは、企業イメージ・企業価値の向上にもつながります。そして、災害発生時に企業に求められる基本的な役割は、本来の事業を継続して実施し、地域に必要な製品・商品、サービス、業務の提供を行うことです。その中で、BCPの策定は、災害時に何を優先して行うかを考えるため、企業活動の優先順位を再確認する機会となります。「企業として社会的に何が求められているのか」「どこが自分の企業の強みなのか、売りなのか」の見直しにもつながることから、経営面からも積極的な策定が求められます。まとめ① 回答者の概要業 態 個人経営15社 会社経営27社業 種 製造業14社、建設業6社、小売業6社、運輸通信業4社、その他12社従業員数 5人未満:14社、 5~10人未満:9社、10~19人未満:9社、その他:10社② 防災対策について 事業所・店舗で災害を想定した防災訓練を実施しているのは11社(25.6%)で、実施回数はいずれも1回または2回。災害時における従業員の緊急連絡網を整備しているのは36社。③ 事業所・店舗の耐震化 「耐震基準を満たしている」のは16社(38.1%)、「特に実施していない」16社(38.1%)、「わからない」との回答も10社(23.8%)。耐震化への取り組みはあまり進んでいない。④ 「災害対応時における協力申出書」への参加 7社(17.1%)が「申出書を提出済み」、「申出書を知っており、今後提出したい」が2社(4.9%)「申出書を知らないが、今後提出したい」が21社(51.2%)。⑤ 自主防災組織への支援方法 「支援できることがある」32社(76.2%)、「支援できることはない」10社(23.8%)。支援内容を大別すると、「人的支援」25社(59.5%)、「施設を利用した支援」22社(52.3%)「物的支援」22社(52.3%)。特に多かったのが、「近隣住民の救助」「駐車場の提供」「重機・自動車の提供」。⑥ BCP(被災時の事業継続計画)について BCPの策定状況については、「策定済」4社(9.5%)、「策定中」3社(7.1%)、31社(73.8%)が策定していない。策定していない理由は、「知らない」13社(39.4%)、「策定に必要なスキル・ノウハウがない」10社(30.3%)。企業の防災意識に関する現状と課題について企業の防災意識に関する現状と課題について企業アンケートのポイント企業アンケートのポイント特集5

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