所報7月号
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当所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。 愛媛大学社会連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大学発のホットな情報を提供します。 ぜひ、ご一読ください!産学連携で地域経済をパワーアップ!第12回第12回 産学官連携を支える社会連携支援部長のご紹介 愛媛大学の産学官連携を、事務方として支える瀬野 社会連携支援部長。愛媛県からの派遣により4月1日に就任されました。今号では、瀬野部長をご紹介します。愛媛大学 社会連携支援部部長 瀬野 英二 氏 松山生まれの松山育ちです。愛媛大学の工学部を卒業し愛媛県に入庁、当初は水力発電所に技術者として従事しました。その後、愛媛県がテクノポリス地域として指定され、あわせて創設された愛媛テクノポリス財団(現 えひめ産業振興財団)の立ち上げに関わりました。発足時は役員が1名、職員が3名という中で、愛媛ではあまりなじみのなかった「産学住」というテーマに取り組みました。最初に進めた事業は、愛媛大学との共同研究でした。当時は大学全体でも一桁程度しかなかった共同研究を増やそうと、3件の研究をスタートさせました。また、大学と企業のつながりが少なかったことから、交流団体を立ち上げ、事務局として運営にあたり、先進企業視察や懇親会などを通して、企業トップと大学の先生の連携を図りました。この団体は、今も、フロンティア企業クラブとして続いていプロフィールを教えてください。社会連携支援部長の役割とは…産学官連携をどのように捉えていますか。ます。このように、愛媛県の職員として、産学官連携に数多く携わり、今回、愛媛大学の社会連携支援部長という大役を拝命しました。 愛媛大学の社会連携の窓口は、社会連携推進機構ですが、社会連携支援部はそれを支える事務組織となります。以前、大学のコーディネーターの一員として業務を行っていた経験はありますが、大学全体を理解できる立場になると、見えてくるものも違ってきます。また、派遣に際し、中村知事からは「現在、政府が出している政策はカンフル剤。地域の持続的な発展につなげるためには、実需が必要となり、そのためには産学官連携による新産業の創出が不可欠」と発破をかけられています。確かに、実需をつくるためには、大学を核とした地域力の結集が必要となるはずです。今までの経験を活かし、愛媛大学の資源と愛媛県内にある様々な地域資源を結ぶパイプ役となり、その連携を下支えすることで、愛媛に実需を創造することが、私の使命だと考えています。 大学というのは自由な組織ですので、世界最先端を目指す先生も、地域との連携を深める先生もいらっしゃいます。企業側からすれば、グローバルの競争にさらされる中で、1社だけの努力で勝ち抜くことは難しくなっていることから、知の宝庫である大学を資源として使わない手はないと思います。愛媛大学では独立法人化の際に、社会貢献を謳っていることから、先生個人にも社会貢献に対する意識が浸透しつつあります。企業さんからは研究がわかりにくい部分もあると思いますが、コーディネーターがしっかりとマッチングを行いますので、ぜひお気軽にご相談ください。一方、大学というところは、売ったり、作ったりは得意ではありません。企業さんが相談に来られる際には、そういった大学の特性を認識された上で、自社の問題点は何で、そのために何を必要としているのか、を整理して来られると、連携がスムーズに進むと思います。こういった連携プロジェクトを創出し続けることで、愛媛県の産業活性化を図っていきたいと考えています。QQQバイクツーリングが趣味という瀬野部長、社会連携支援部長として、産学官連携の事務方トップの役職にあるが、座右の銘は「実るほど頭を垂れる稲穂かな」。産学官連携の成功により企業さんが喜んでくれる時が一番うれしいとか。53歳。コラム13

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