所報8月号
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消費税率引上げに向けての経過措置の対応消費税率引上げに向けての経過措置の対応はじめにキド先生のコメント 消費税は、平成26年4月1日に8%、平成27年10月1日に10%へと2回にわたる引上げが予定されています。政府は、消費税率の引上げに伴う、中小・小規模事業者の経営に及ぼす影響を最小限に止めるため、価格転嫁対策、経過措置など、様々な措置を講じていくこととしています。 今回は、一定の要件を満たす取引については旧税率が適用される「経過措置」の対応方法等について、税理士・公認会計士の城所弘明氏に解説をいただきます。 消費税の本則による課税事業者にとって、この経過措置の適用は、消費税の適正な価格転嫁ができる限り損得はありません。 消費税課税の最終負担者である一般消費者にとっては敏感な問題になります。日本商工会議所 会議所ニュース 6月11日号より抜粋 消費税法改正に伴う消費税率の引上げは、消費税率及び地方消費税率について、次のとおり2段階で引上げることと予定されています。 また、国税庁から「平成 26 年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いについて(法令解釈通達)」(以下「経過措置通達」という)が公表されました。1.消費税の経過措置とは何か区分/適用開始消費税率地方消費税率合計現行4.0% 1.0%(消費税額の25/100)5.0%平成26年4月1日6.3%1.7%(消費税額の17/63)8.0%平成27年10月1日7.8%2.2%(消費税額の22/78)10.0%(出典:国税庁「消費税法改正のお知らせ」) 消費税における課税取引については、課税資産の譲渡等の時期によって適用する税率が決まり、原則として平成26年4月1日(以下「施行日」という)以降の譲渡等については8%の税率を使うことになります。 ただし、一定の要件に該当する取引の場合は施行日以降の譲渡等についても旧税率を適用することとされています。これを「経過措置」といいます。 今回の消費税改正における経過措置は、消費税率が8%に改正される平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等であっても現行の5%が適用されるケースを定めているものです。 したがって、施行日の前日(平成26年3月31日)までに締結した契約に基づき行われる資産の譲渡等及び課税仕入れ等であっても、これらが施行日以後に行われる場合には、経過措置が適用される場合を除き、当該資産の譲渡等及び課税仕入れ等について8%が適用されることとなります(経過措置通達2)。 経過措置が適用される主な取引については、「消費税法改正のお知らせ」(国税庁)によりいくつかの項目が列挙されています。→特集4

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