所報7月号
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 当所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。 愛媛大学社会連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大学発のホットな情報を提供します。 ぜひ、ご一読ください!産学連携で地域経済をパワーアップ!第23回第23回 産学連携による「まちづくり」 先月号にてご紹介した、愛媛大学を中心とした、公・民・学の連携によるアーバンデザイン研究。今回は、愛媛大学にて、アーバンデザイン研究部門長を務める、新階先生にお話を伺いました。~公・民・学の連携によるアーバンデザイン研究~│プロフィールを 教えてください。 出身は高知市です。母方の家系は愛媛県西条市にルーツがあり、不思議な縁を感じています。平成7年に建設省に入省、都市計画や都市交通に関する政策立案に携わってきました。その後、地方自治体にも出向し、実際のまちづくりを推進しました。栃木県の小山市では、市長の強いリーダーシップのもと、駅前広場と周辺開発を行い、人を惹き付けることに成功しました。今では、全国でも数少ない、大都市圏以外で人口が大きく増加する自治体になっています。山口県の岩国市では、中心市街地のビジョンづくりや駅舎と一体となった駅前広場の設計などを行いました。今回、東京大学の羽藤先生や愛媛大学の矢田部先生からご推薦を頂き、松山のまちづくりに関わることとなりました。│アーバンデザイン センター松山とは・・・。 公民学連携を標榜するアーバンデザインセンターは平成18年に千葉県の柏市で産声を上げました。松山はその流れにあります。これまでは新市街地や郊外ロードサイド地区が主であり、松山のようにある程度の人口を有する都市の既成市街地での取り組みは初めてのケースになります。今回、愛媛大学という中立的・中間的な智の組織が核になることで、人的・知的ネットワークも活用でき、しがらみのない、関係者が一体となったまちづくりに取り組めると考えています。具体的には、全体ビジョンの再構築、開発のデザイン誘導や高質な小空間づくり、人材育成など、幅広に取り組みたいと考えています。 気候は温暖できれいな海や山も近く、食べ物が美味しく住みやすい街です。道後温泉というシンボルもあります。一方、人口50万人を擁しながら、そのアクティビティをあまり感じられません。正直に言うと、30から35万人規模の都市といったイメージです。また、美しい小空間やスポット、シーンといったものが他都市に比べて少なく、あまり印象に残る場所がありません。しま│松山の印象とは・・・。なみ海道の開通や坂の上の雲のドラマ放映など、ラッキーな追い風に恵まれてきた松山市ですが、これからは自ら戦略をもってまちづくりに取り組む必要があります。 松山市の人口減少は、愛媛県の他の地域よりも今は緩やかですが、避けて通ることはできません。今後は、大掛かりなものを一からつくるのではなく、公共交通やインフラ、観光資源などの既存資源を最大限活用していく必要があります。すなわち、都市の中で抜け落ちているところを補強しながら交流と消費拡大につながる相乗効果を引き出していく、ということです。松山であれば、上一万地区にも着目しています。中心地区やロープウェー街と道後温泉の中間地区ですが、この地域につながりがないため、来街客の動線が途切れてしまっています。単に点と点を線でつなぐのではなく、「面で面をつないでいく」ことで、まちを大きく一つにしていくことができます。まちづくりは、言葉ほど簡単ではありませんが、「”まち”って変われる」が私のキーワードです。いい空間をたくさんつくり、松山の「都心に宝箱をつくる」取り組みを進め、10年、20年後にさらに魅力があるような松山づくりを担っていきたいと考えています。│今後のまちづくりの 目指す方向は・・・。松山アーバンデザインセンター副センター長教授新階 寛恭 氏  趣味はスキー、映画鑑賞、旅行。好きな言葉は「本質、こだわり、そしてバランス」 問題の本質を見抜き、それに対して自らの理想を描きつつ、多くの関係者とのバランスを取りながら、実現に向けて取り組む・・・というまちづくりに最も必要な言葉です。コラム13

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