所報4月号
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産学連携で地域経済をパワーアップ! 当会議所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。 愛媛大学社会連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大学発のホットな情報を提供します。 ぜひ、ご一読ください!第41回第41回 産学連携による地域の課題解決を No.13 昨年末、愛媛県水産研究センターと共同研究を行ってきた養殖スマが「伊予の媛貴海」というブランド名に決定し、現在、販売に向けた準備を行っています。この取り組みが評価され、愛媛大学の南予水産研究センターはテレビ愛媛賞36を受賞しました。今回は同センター長の山内先生にお話を伺いました。~ 南予水産研究センター ~│プロフィールを 教えてください。│産学連携による地域振興│今後の 展開について・・・ 身体を動かすことが大好きで、北海道在住時はシーズン券を購入してスキーに勤しんでいたことも…。愛媛に来てからは、自転車に興味を持ち、数年前まで、週末になると北条の海岸線を一日中走っていたこともあり、今年から再開したいとか。大事にしている言葉は「困難な時にこそ次のステージへのステップが待っている」。山内 晧平 氏社会連携推進機構 教授・南予水産研究センター長 出身は熊本県です。北海道大学水産学部へ進み、博士課程を経て同学部の教員となりました。同大学では、鰻の人工孵化に世界で初めて成功し、その完全養殖を目指して、研究に取り組みました。学内では、評議員や学部長を務めましたが、全国の学部長会議に出席した際、当時の愛媛大学農学部長であった泉先生とお会いし、愛媛大学での講演を依頼されたことが縁となり、愛媛大学の客員教授となりました。その際に、愛南町から研究施設として、町村合併により空いた庁舎の利用要請があり、愛媛大学が南予水産研究センターを創設、私がセンター長に就任しました。 私達の水産学分野の学問は、最終的にその地域の経済活動や地域振興に寄与する「実学」です。その点、南予水産研究センターは愛南町という水産業が盛んな地域に現地対応型のセンターとして発足しており、水産業を背景とした水産学という学問としては理想の形だと思います。また、同センターは生命科学・環境科学・社会科学の3つの主要専門分野があり、養殖の生産から流通に至るまで、一貫した研究を行うことができます。「地域のニーズの中に、研究のシーズはある」をモットーに研究に取り組み、最近ではその1つがスマの養殖として具体化してきました。今回、スマの養殖研究などの産学連携による地域振興の取り組みが評価され、テレビ愛媛賞36を受賞しました。 日本の漁業者は10年後に3割減少すると推測されており、大学は研究開発のほか、教育機関として、人材を育成するという役割を担う必要があります。今年度から新設される社会共創学部の中に農学部の海洋生産科学特別コースを移し、海洋生産科学コースとして、毎年10人の学生を受け入れます。当コースでは、卒業後、地域に就職し、地域の水産業発展に貢献できる人材の育成を目指しています。また、養殖スマですが、愛南町が生息の北限に近いため、低水温でも飼育でき、育ちのいいスマの研究を行うことが次のステップだと考えています。それと同時に、いち早い流通システムの構築も行う必要があります。さらには、現在の魚をエサとして魚を飼育するという養殖魚のあり方を変え、例えば、昆虫をエサとした養殖など、新たなイノベーションにつながる研究を行い、長期的な地域振興に向けて取り組んでいきたいと思います。コラム13
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