所報10月号
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全産業合計の業況DIは、▲21.0(前月比▲3.2ポイント)感染拡大の継続に猛暑や大雨が重なり、帰省や旅行、会食等を控える動きが見られ、飲食・宿泊業などのサービス業や百貨店などの小売業で業況が悪化。小売業・サービス業からの引き合いが減少した卸売業も業況が悪化した。半導体等の部品供給不足が継続する製造業も業況が悪化した。堅調な民間工事に下支えされた建設業では業況が改善するも、資材や燃料価格の高止まりによる負担増が続き、力強さを欠いている。資源・原材料価格の高騰や円安によるコスト負担増が継続する中、物価高による消費マインドの低下や、感染拡大の継続、猛暑・大雨による外出控えにより、中小企業の業況は、半年ぶりの悪化となった。先行き見通しDIは、▲26.6(今月比▲5.6ポイント)今後も感染拡大が継続し、従業員の感染による生産や取引などへの影響を懸念する声が業種を問わず聞かれた。特に、サービス業や小売業では、消費者の外出控えによる需要減を危惧する事業者が増加している。資源・資材価格の高騰が長期化し、コスト増加分の十分な価格転嫁が追い付かず、収益確保も難しい中、感染の沈静化を見通せず、中小企業の先行きは、厳しい見方となった。全産業の業況DIは改善。製造業では、堅調な工事受注に牽引された建築資材関係や、個人消費の回復に牽引された食料品関係を中心に売上・採算が改善した。また、小売業では、百貨店や総合スーパーを中心に売上・採算が改善した。一方、新型コロナウイルスの感染拡大による消費マインドの低下で、先行きの売上減少を懸念する声が、 商店街を中心に聞かれた。※Dl=(増加・好転などの回答割合)-(減少・悪化などの回答割合)  業況・採算:(好転)-(悪化) 売上:(増加)-(減少)※先行き見通し…今月水準と比較した向こう3カ月の先行き見通しとくに好調■特徴的なコメント○資材価格の高騰や、品不足の状況は深刻で公共工事でも入札不調が出始めている。入札不調・不落対策として事前見積を活用し、実勢単価による施工に配慮していただきたい。工期が1年近い工事になると、資材価格の増額を単品スライド等で対応しても、その後さらに価格が高騰するケースがあるため、実勢価格での変更契約精算が望ましい(一般工事業)○今後も高い水準の電力料金が続いた場合、販売価格への転嫁を交渉したいが、100%の転嫁は困難と思われるため、別の対策も検討する必要がある(農畜水産卸売業)○行動制限はなく、3年ぶりにいろいろな夏の行事が実行されているが、感染拡大は継続しており、個人消費の回復に結びついていない(婦人服小売業)全国・四国の業況DI(産業別)13コラム前年同月比全 国四 国▲ 21.0▲27.0▲ 26.4▲ 22.7▲ 18.9▲ 28.6▲ 24.8▲ 7.7▲ 30.7▲ 46.9▲ 10.2▲ 12.5好調まあまあ先行き見通し(9~11月)全 国四 国▲ 26.6▲ 32.5▲ 24.9▲ 31.8▲ 22.0▲ 20.0▲ 29.1▲ 30.8▲ 35.3▲ 50.0▲ 24.2▲ 29.2不振きわめて不振[令和4年8月調査結果]全国の概況ブロック別概況・四国■前月と比べたDIの動き業況DIは、物価高と感染拡大で半年ぶりの悪化。先行きは、感染沈静化を見通せず、厳しい見方商工会議所LOBO調査全産業サービス建設製造卸売小売■早期景気観測システム早期景気観測システム

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