所報11月号
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大塚会頭退任あいさつて3年間、今年140周年を迎えた松山商工年6月の全国商工会議所観光振興大会も天退任にあたりましてご挨拶を申し上げます。3年前佐伯前会頭からバトンを受けまし会議所の第28代の会頭を務めることができました。改めて皆様に深く感謝、お礼を申し上げます。令和元年11月、会頭を拝命いたしました後、3月の初めに愛媛第1号のコロナ患者が出てからはもう感染拡大コロナ一辺倒で、会議所の事業も中止そして、オンライン対応を余儀なくされました。そうした中で足元の企業支援をしっかりやらなければならないということで経営相談窓口を設置し、行政や専門家の皆さんの協力、連携をいただきながらこれらの影響を受ける企業の皆さんの資金繰りや補助金の申請支援などに注力したわけでございます。一方、地域の活性化に資する事業もコロナ禍でありながらデジタルを活用しながら、可能な限り実施に向けて努力をしていただきました。本候にも恵まれ、堀之内公園での交流会など盛大に開催することができました。厳しい状況において、皆さんが知恵を絞って困難に果敢にチャレンジしていただいたことが結果に繋がったものだと考えております。就任以来3年間のテーマとして、愛媛や松山の30年後の姿を見据え、足元の経営を見直していこうという取り組みをご提案してまいりました。先日、愛媛の30年後を見据えて自社や地域の未来作りに立ち向かうための重要な切り口として、ダイバーシティインクルージョンの推進に関するご提案もさせていただいたところであります。大きな構造変化、例えば人口減少・少子高齢化などはゆっくりと緩慢でなかなか見えにくいけれども、確実に進んでいきます。私達はその中で気づかずに何もせず、漫然としていたら、本当に死に至ってしまう。私達は絶対に茹でガエルになってはならない、地元の企業、地域を茹でガエルにしてはならない、そういう思いで変化にしっかりと対応して立ち向かっていかなければならないと思うのであります。商工会議所の役割はますます重要なものとなってまいります。改めて坂村真民さんの「あとからくる者のために」という詩の精神が本当に大切だと感じているところであります。重要な課題となっているデジタル、グローバル、環境等について、自社経営の中で実践してこられた髙橋新会頭と、4人の副会頭の皆さんのもと、会員の皆さんが一丸となって次の3年間の事業に取り組んでいただき、愛媛松山を次の世代にしっかりと繋げていただくことをお願いします。していきたいと考えています。当会議所の経営相談体制を充実させ、事業の革新や再構築に取り組む企業を、経営計画の策定から実行まで、国や県の補助金などを活用しながら支援いたします。また、「チェンジ」のためには、新たな市場を獲得するためのビジネスの「チャンス」を捉えることが必要となってきます。デジタル化やグローバル化、GX(グリーントランスフォーメーション)などに秘められたビジネスの「チャンス」を、セミナーや海外ミッションなどを通して、企業の方、皆さんが見つけるための機会を提供していきます。そして、「チャンス」を見つけた企業が、新たな事業に「チャレンジ」できるように、企業間のマッチングの促進や、展示会への出展支援なども拡充してまいります。齢化と人口減少などの社会構造の変化に対応するため、まちづくりをはじめ、地域のあり方を大きく「チェンジ」していく必要があります。新たな時代に対応するための地域の「チェンジ」に対して、商工会議所が行政や関係団体と連携しながら、委員会などで研究を進め、行政への要望をとりまとめるとともに、地域振興事業を実施していきたいと考えています。一方、グローバル化やデジタル化は、地域の活性化にも大きな「チャンス」をもたらしています。例えば、松山は多くの地域資源、観光資源を有しており、インバウンドの拡大やコロナ禍での新たな旅行スタイルなど、今後の観光振興に大きな次に「地域の活性化」であります。少子高可能性があると感じております。こうした「チャンス」を地域の活性化につなげるべく、商標を取得した松山野球拳おどりも活用しながら、観光振興大会の成果を活かした、地域資源の更なる磨き上げや、デジタルを活用した観光情報発信に、積極果敢に取り組みたいと考えております。最後に、こうした事業を展開する商工会議所の、組織改革にも取り組みます。先ほども委員会の構成を見直したところでございますが、部会をはじめ、当会議所の組織や運営体制を、時代に即したものになるよう「チェンジ」していきます。コロナ禍で厳しい状況にありますが、昨年は会員数が6千を超えるなど、地域における商工会議所への期待が高まっています。こうした期待を「チャンス」と捉え、新たな商工会議所の組織づくりに果敢に「チャレンジ」するため、事務局をはじめ、事業実施体制も拡充してまいりたいと考えております。以上、就任にあたりまして、所信の一端を申し述べました。今後、当会議所の3年間のビジョン、「中期行動計画」を年度内に策定し、事業展開の方針をより明確にしたいと思います。魅力あふれる松山であり続けるために、「企業を育て、地域を伸ばす」という商工会議所の理念の実現に向けて、微力ではございますが、任期中、誠心誠意取り組んでまいりますので、ご支援とご協力をお願い申し上げまして、就任のご挨拶とさせていただきます。挨拶する大塚前会頭5特集

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