所報1月号
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企業 Enterprise当会議所 Chamber of Commerce愛媛大学 Unversity │プロフィールを教えてください。│ご自身の研究については。第123回産学連携で地域経済をパワーアップ!出身は福岡県で、大学は、九州大学農学部食糧化学工学科に所属していました。大学時代は主に、生理活性成分の機能性評価についての研究に携わっており、シャーレ内での細胞培養や、動物実験などを通して、特定の成分が細胞にどのような影響を及ぼすかといったことを調べていました。その中でも、免疫細胞についての研究に注力し、細胞培養技術を活用して、免疫細胞を活性化させる因子についての研究を行っていました。博士課程までを同大学で過ごし、博士課程修了後、愛媛大学に着任しました。柑橘などの愛媛の食材を用いて、食品素材の健康機能を明らかにする研究や、その食品素材を活用した製品の開発を行っています。健康機能は、アレルギー反応の緩和、免疫細胞の活性化、炎症抑制、脂肪蓄積の抑制などが挙げられます。健康機能を有する食品の研究・開発は段階を分けて行う必要があります。まずは食品中に健康機能を有する成分が含まれているか、また、どの成分が有効なのか、どういったメカニズムで効果を発揮するのかといった内容を、培養細胞レベルで明らかにします。次に、経口投与による動物実験により、目的とする健康機能が生体内で発揮されるか、すなわち食べても効果が見られるかを調べます。動物実験で効果が見られた後、ヒトに対しても効果があるかといったことを調べていくのですが、ヒトに対する実験は農学部内のみで行うことが難しいため、医学部の先生にもご協力いただき、正しく詳細なデータを採取できるように研究を行います。ヒトにも効果が見られたら、地域企業の方にもご協力いただき、製品の研究・開発に取り組みます。これまでの研究成果として、機能性食品の統一ブランド「Nプラス」があります。これは四国乳業(株)、伊方サービス(株)との共同開発で生まれたものです。柑橘果皮に含まれるノビレチンと乳製品に含まれるβラクトグロブリンの2つの成分を同時摂取することで、それぞれ単独での摂取に比べより強力なアレルギー抑制効果が得られます。現在、Nプラス協議会という団体を立ち上げ、Nプラスの新たな製品開発や、普及などに取り組んでいます。◆次号へつづく…i23コラム愛媛大学 大学院農学研究科 教授 当会議所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。愛媛大学社会連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大発のホットな情報を提供します。ぜひ、ご一読ください!農学研究科附属食品健康科学研究センターが前身であり、2023年7月に設立された愛媛大学食品健康機能研究センター。今回はセンター長に就任した菅原氏に、これまでと現在の研究内容についてお話を伺いました。機能性食品の研究・開発による食品産業の活性化~愛媛大学食品健康機能研究センターの取組みについて~菅原 卓也(すがはら たくや)氏地域や企業との結びつきの中で、研究成果が形・製品となり、世の中に広まることを通して、地域に対して社会貢献をしていくことに意義を感じ、健康食品の研究を続けている。学生に対して、「キャリアや未来がさらに広がっていくよう、自分の能力の限界を超えていく努力をしてほしい」との思いがあり、エンカレッジに努めている。

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