所報1月号
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とに事業を展開していますが、このアピールの中にも、持続可能な観光とまちづくりに関する項目を掲げており、アピールの実現と観光まちづくりを一体的に取り組んでいるところです。三好 観光まちづくりに関して、インバウンドは、韓国や台湾をはじめ、多くの国との定期路線が再開し、コロナ前よりも多くの方が松山に来られています。こうしたインバウンドの方に対応するためのまちづくりは、観光拠点だけではなく、市内全体を俯瞰して行っていく必要があります。宮﨑 四国新幹線の導入も、観光振興において重要なポイントですが、他県の例から、新幹線の実現には長い期間が必要となります。官民一体となって、四国新幹線の実現に向け取り組むとともに、今年秋にJR松山駅の高架化が完成予定ですが、JR松山駅周辺のまちづくりについても、将来的な四国新幹線の導入を見据えて、長期的な視点で必要な施設や機能を検討し、スピード感を持って整備を進めていく必要があると考えています。三好 JR松山駅をはじめ、松山では、中心市街地の再開発が長年の課題となっていますが、持続的な経済発展のためには、必要な再開発は速やかに進めて行く必要があります。時間が経てばたつほど、外からの投資が来なくなり、管内の経済がより縮小してしまいます。宮﨑 当会議所は、松山市中心市街地活性化協議会の事務局を担っていますので、中心市街地をはじめ、道後や市駅前、そして、JR松山駅などのまちづくりに関する官民の意見を協議会でまとめながら、国、県、市に積極的に提言を行うとともに、経済界における松山のまちづくりビジョンの策定にも取り組んでいきたいと考えています。守谷 開発だけではなく、まちづくりにおいては、ダイバーシティの考え方が重要だと思います。これまでは、経済成長を前提に開発や施設整備が行われてきましたが、今後の人口減少社会においては、既存の施設等も活用しながら、ハード・ソフト両面から、グローバルな視点で、多様な人々が住みやすく、暮らしやすく、利用しやすいまちをつくっていくことが求められます。三好 インバウンドに加え、人口減少による外国人材の雇用も増えることから、まちづくりにおいても、これまで以上にグローバル化への対応、ダイバーシティの推進が求められることになるでしょう。当会議所でも、深刻な人手不足に対応するため、今年度から、外国人材のあっせんを始めました。しかし、円安もあり、なかなか優秀な外国人材が愛媛に来てくれない状況です。外国人労働者とその家族も含めて、安全、安心で、働きやすく住みやすいまちをアピールしていく必要もあります。守谷 外国人材の活用を進めるうえで、その家族の方々も安心して生活し、余暇を楽しめるまちをつくることが重要です。企業の人手不足の解消にもつながるのではないでしょうか。あわせて、女性活躍推進が重要なテーマです。当会議所では、企業における女性活躍推進とダイバーシティに関するセミナーを開催する特集4副会頭三好 賢治(株)伊予銀行 取締役頭取副会頭宮﨑 光彦(株)宝荘ホテル 代表取締役社長新春座談会

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