所報6月号
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〜分野の垣根を超えた「学際的」研究で社会課題を解決する〜 愛知県名古屋市の出身で属の人工骨が上手く馴染み、相互に機能するようコントロールする生体制御材料の研究にも取り組んでいます。│研究・産学連携推進機構の概要について…。研究・産学連携推進機構は、学内における基礎研究だけではなく、企業との共同研究によって研究成果の事業化や社会実装を一気通貫に行うことを目指し、大学全体の産学連携を推進する新たな部門です。機構では、学部の垣根を超えた様々なジャンル・分野の研究者等で学際的な研究グループを組み、広く多角的な視点から社会課題の解決を目指す「リサーチユニット」の育成や強化に取り組んでいます。また、研究成果をできるだけオープンにし、その利活用を推進することによって科学技術の飛躍的発展を目指すオープンサイエンスの考え方に基づき、大学における研究成果を戦略的に外部へオープンにする取り組みを開始しました。愛媛大学の研究者等の研究成果に基づく国内外の研究機関や企業との共同研究の推進や、研究を新たなフィールドへと広げて行くことを目指します。│今後の展開について…。 地域から必要とされる大学を目指し、いかに地域に根差した大学としてのプレゼンスを確立していくかを考え、機構の事業を実施していきます。特に、地元企業との連携を強化し、大学が行う研究と企業が求める研究のギャップを埋め、ともに成長する共同研究や受託研究を推進し、画期的な製品開発や課題解決を図ります。また、学内の研究者等に対しては、研究論文の書き方講座や、論文出版に係る費用のサポート制度の確立などの取り組みを実施します。第128回愛媛大学にて組織改編が行われ、今年4月から地域社会と大学を一気通貫につなぐ研究・産学連携推進機構が新たに立ち上げられた。今回は研究・産学連携推進機構副機構長に就任された小林千悟氏にお話を伺いました。│プロフィールを教えてください。す。高校生の時、一般科学雑誌「Newton」で高温超電導物質の発見に関する記事を読んだことがきっかけで材料の世界に興味を持ち、名古屋工業大学工学部材料工学科へ進学しました。卒業研究ではチタンにクロムとアルミを混ぜた合金材料に熱処理を加えるとどのような結晶構造の変化が生じるのかというテーマで研究に取り組みました。修士、博士課程を修了したのち、さらに金属の世界を極めたいという思いから、愛媛大学工学部の教員として基礎研究に取り組みながら教鞭を取る道を志しました。現在は鉄鋼材料のみならず、生体の骨と金地域社会と愛媛大学を一気通貫につなぐ 当会議所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。愛媛大学研究・産学連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大発のホットな情報を提供します。ぜひ、ご一読ください!愛媛大学 学長特別補佐研究・産学連携推進機構 副機構長大学院 理工学研究科11コラム小林 千悟(こばやし せんご) 教授座右の銘は、「臨機応変」。学生には集中して研究に取り組んでほしいと願う一方で、研究馬鹿にならず、多彩な趣味を持って視野を広げ、人間としての魅力も兼ね備えてほしいと願う。趣味はバイク。学生時代から日本全国をツーリングし、アメリカ留学中には、ワシントンからニューヨークまでキャンプツーリングを楽しんだ。       で      をパワーアップ!産学連携 地域経済

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