第130回愛媛大学にて組織改編が行われ、今年4月から新たに立ち上げられた地域協働推進機構。今回は地域協働推進機構副機構長に就任された羽藤堅治氏にお話を伺いました。│プロフィールを教えてください。出身は新居浜市です。愛媛大学農学部農業工学科在学時に、恩師となる橋本康先生の研究分野であった人工環境下における植物生産の研究に興味を持ったことがきっかけとなり、先生が所属する環境工学の研究室に入り研究を行ってきました。その後、愛媛大学大学院農学研究科の修士課程、連合農学研究科の博士課程を修了しました。また、ベルギーのルーヴェン大学の留学も経験し、同校で環境工学や農業情報工学の研究にも取り組んできました。現在は主にAIを活用した植物の画像診断の研究に取り組んでいます。研究の一つに、植物に肥料が足りているかどうかを画像から判断できる技術の研究開リカレント教育で広がる地域産業の可能性発を行っており、農業のDX化の推進に取り組んでいます。│地域協働推進機構の概要について…。現在、地域協働推進機構の副機構長として、地域に根差した大学づくりに貢献しています。特に注力しているのが専門人材の育成とリカレント教育です。リカレント教育はスキルアップだけでなくその人の考え方自体をブラッシュアップさせることが大切だと考えています。また、今年度は単発のリカレント教育だけでなく、リカレントプラットフォーム事業も進めることとなりました。同事業では人と人、そして地域と地域をつなぐことでイノベーションを興す「実質型ハブ人材」を育てることを目的としています。今回、愛媛大学と今治市、広島大学と呉市をつなぐプラットフォームを構築することで、造船を通じた人材育成を行う事業を9月から本格的に開始します。地元の産業の発展を他大学や市町との連携を深めることで実践していくこととしています。│今後の展開について…。既に四国中央市の紙産業イノベーションセンターや、愛南町の南予水産研究所での活動を通じて、各地域に特化した産業の活性化に資する連携を進めています。今後も、地域や企業からの要請を受けて、大学の教授や専門家と相談しながら教育の仕組みを作ることで、地場産業の発展に努めていきたいと考えています。「人を育てる」ことが大学における最も重要な使命だと思っています。今回の今治市や呉市との連携をはじめ、こうした取り組みを進めていきたいと考えています。〜地域協働推進機構による人材育成とイノベーション〜 当会議所では、地域産業の活性化を目的に、会員企業と大学の連携を推進しています。愛媛大学研究・産学連携推進機構の協力のもと、毎月、愛媛大発のホットな情報を提供します。ぜひ、ご一読ください!羽藤 堅治(はとう けんじ) 教授教育者として、学生に対して、学業だけではなく、問題解決能力の醸成に力を注いでいる。仕事の合間の息抜きには、家族とともにバイクにまたがり、ツーリングを楽しむ。愛媛大学 副学長地域協働推進機構 副機構長地域専門人材育成・リカレント教育支援センターセンター長大学院農学研究科コラム12 で をパワーアップ!産学連携 地域経済
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