昭和25年、まさに戦後大きく世の中が変わった時代に会社が誕生しました。物がない時代で、造ると売れ、金さえあれば儲かる時代であり、銀行から借入するため、信用されることが何より大切でした。 創業以来、昭和20年代〜30年代は、アメリカに追いつけと勤勉に励み、生産力を高めていった時代。昭和40年代は、高度成長時代。昭和50年代〜昭和60年代は、量から質へ、日米貿易摩擦、情報化、国際化時代を迎えました。昭和61年〜平成元年、バブル最盛期。平成3年〜平成5年、バブル崩壊。以降、失われた30年と言われる経済停滞を経験しました。時代の流れに対応しながら、74年間経営を続けてこれたのは、何かと考えると当社が永年守ってきた経営理念と企業理念のおかげと思っています。 経営理念『社会に貢献できる企業を目指す‼』 企業理念『楽しくあれ、楽しくありたいという気持ちのパワーを秘めている私達は、衣食住文化中心に暮らしの豊かさに加え楽しい生活の夢と楽しさを創造する企業でありたいと願いを込めて。』 この二つを土台にして、経営をして参りました。儲かるための事業ではなく、社会に貢献できる事業経営を行い、何かを勝ち取ることよりも、何かを提供することに重きを置いています。顧客に対して、価値創造がベースになっているので、取り巻く環境変化に対して揺らぎも少なく抑えられています。基盤が安定していれば屋台骨も崩れません。 しかし、人口減少、少子高齢化は、これから過去に例のない速さで進み、さらに働き方改革が周知される一方、新しい価値観を持った世代が増加します。これにより、国内市場縮小と人手不足が益々深刻化します。対応できないとチャンスを掴むどころか、生き残れません。そのため、人に投資することを最優先に取り組んでいます。いくら立派な方向付け(戦略)を描いても、実行するのは人材です。今こそ、もう一度『企業は人なり』の原点に戻り、社内の全員に浸透させて、社員と共に喜び、達成感を共有し、分かち合うことの積み重ねによって、物価高騰、賃上げ、人手不足、価格転嫁、設備投資等様々な中小企業が抱える経営課題も乗り越えられるものだと信じることです。5コラム松山商工会議所卸売業部会部会長チェンジリレーコラム宮内 圭三第16回「企業は人なり」大変革の時代に チャンスを掴む
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